喫茶ブラックホール
最初、監督の演出案は『飲み屋』だったんですよね。
監督「まー、ちょっと寂れた感じの、飲み屋で・・・」
トカゲ「飲み屋は駄目でしょう?(笑)お酒は・・・(笑)」
(お酒が登場すると規制がいろいろうるさいんですよね)
監督「あ、そうですね!飲み屋はよくない!良くない!飲み屋じゃなくて、喫茶店とかね。私はどっちでも良いんでけどね。じゃ喫茶店で・・」
岩井監督とのミーティングは、とても早いので、好きです。
本筋に影響しないものは、あっさりと0.5秒で変えてくれます。
でも、こだわるところは、やたらコダワルのです。
撮影直前に、
監督が「ちょっとご相談が・・・やっぱり、あれですね。このミラーボールとかね。それと、キラキラ光出す小物を今日は、テーブルに置こうと思ってるんですけどね。このキラキラが・・・・ 大丈夫ですね!」
トカゲ「あー、なんでも、どうぞ!」(0.5秒)
監督「はいっ。」
この、ゆるゆるな感じの決定が、11話制作のおもしろさだったりします。1本に集中する通常の制作とは、何かが違う。それがこの殿様シリーズの面白さだったりするような気がしています。
さて、いよいよ、お店の前の撮影シーン
ロケは夜の恵比寿。
大げさな人数と撮影機材。
『映画の撮影?』
『役者さん誰?そうとう大物じゃない?!』
たちまち多くのギャラリー(見学者)ができてしまいました。
待たせること30分。いよいよ本番!