藤原麻里菜|発明家インタビュー 高橋哲さん

発明家インタビュー / 承認欲求から脱して「必要じゃないもの」を作り続ける高橋哲さん

2017.05.26

発明家 高橋哲(ロックさん)にインタビュー | 無駄づくり

高橋哲さんと藤原麻里菜

「無駄づくり」と題して、無駄なものを作り続けている藤原麻里菜です。2013年から始めたので、もう4年ほど無駄なものを作ってきました。エステーQでは、「ぶつかる確率が上がる食パン」や「一人でタイタニックができるマシーン」を作りました。

必要ではないものを作っていると、「必要じゃないものって一体何なの?」という考えに取り憑かれます。無駄を追うものだけが辿り着く境地でしょうか。辿り着きたくなかったなあ。

前回は、主婦の発明家・石田万友美さんに発明の極意を伺いにいきました。総売上額15億のシューゼットを開発された石田さんは、「発明とはアイディアを加工すること」と、おっしゃっていました。
でも、誰も必要としないアイディアばかり思い浮かんでしまう私は、この先どうすればいいのだろう。お先真っ暗だ。そう思い、今回は私と同じような「必要じゃないもの」を開発されている高橋哲さんにお話を伺うことにしました。

PingPongAiRイメージ

PingPongAiRイメージ

こちらは、高橋さんが開発された卓球ラケット型デバイス「PingPongAir」。エアギターのように、球がなくても卓球をしている感覚が味わえるというものです。

スポーツを全くやらない私にとって卓球の醍醐味は「球が当たったときの気持ち良さ」だと思っています。モーションセンサーによって、ラケットを振るとあの気持ちのいい音と振動を体感することができるのです。相手がいなくても卓球ができる。暗い部屋の片隅でニヤニヤしながら遊びたい。

PingPongAiRイ開発イメージ

こちらは、「Freedom Foodmaker」。プリン+醤油=ウニ。テストに絶対に出ないのにみんな覚えている、エンゲル係数が低すぎる公式ですが、高橋さんは、よりウニを食べている感覚になるように、VRを開発されました。

VRを装着し、センサーが付いているスプーンを口に持っていくと、「ウニをいただいている」という気持ちになるわけです。ウニの走馬灯まで見られます。食べているのは、プリンと醤油なんですけどね。

電子工作の学び方

高橋哲さんと藤原麻里菜

藤原
今日はよろしくお願いします!
高橋さん
よろしくお願いします!
藤原
高橋さんの作品は、VRや電子工作であったりと、すごい技術レベルだと思うのですが、どこで学ばれたんですか?
高橋さん
どこかで勉強したわけではないんです。電子工作も、最初はコンセントから電源ひっぱって(セメント抵抗を付けて)LED光らせたりしていました。
藤原
めちゃくちゃ危ないじゃないですか。
高橋さん
「光るけど、なんか熱くなる……絶対危ない……」みたいな感じでしたね。DIY精神というか、そういうのが強いんですよ。昔、バンドをやっていたんですけど、CDのジャケットデザインを自分でやらなくちゃいけなかったので、デザインソフトを覚えました。あとは、ネット通販をしたかったので、ウェブサイトを作ってみたり。そういうことから技術を覚えてきました。
電子工作に関しては、今でも良くわかってないです。電圧とかも、「5Vを超えたら気をつけよう」みたいな感覚です。
藤原
5V超えたら怖いですよね。
高橋さん
5V超えたら怖いです。

必要じゃないものに込めたメッセージ

高橋哲さんインタビュー写真

藤原
最初に作った作品はなんだったんですか?
高橋さん
Tシャツにマジックテープを貼った「T+」というものを作りました。きっかけは、当時、Tシャツデザイナーという職業が幅を利かせていて…。イラストを書いてそれをTシャツにプリントしただけで「Tシャツデザイナー」と名乗る人が多かったんですね。「デザインってそういうことなのか?」と疑問に思いました。
そこで、Tシャツに立体物を張れるようにしたら、面白いんじゃないかなあと思って作りました。タオルをつけて、トイレで手を洗った時に拭けたりするんですよ。

クラッピーというおもちゃを付けた「T+クラッピー」写真
クラッピーというおもちゃを付けた「T+クラッピー」

藤原
欲しいようで欲しくない絶妙な作品ですね。でも、意外とメッセージ性が込められているんですね。どういうときにアイディアを思いつくんですか?
高橋さん
常識を疑問に思った時に思いつきますね。「俺はこう思う!」って言いたいんですけど、上手く言葉にできないので、作品として世の中に投げる感覚です。メッセージ性がないと、最後まで作れないんですよ。

開発お神輿の写真

高橋さん
例えば、お神輿を作ったんです。「神輿を担ぐ」って慣用句があるじゃないですか。でも、僕は人の神輿を担げないなあと思ったんです。だから、神輿を担ぐトレーニングをしたくて作りました。
実際にいろんなものを乗せて担いでみると、すごく楽しい。「わっしょいわっしょい!」って、めちゃくちゃ盛り上がる。人の神輿を担ぐのって、ちょっと嫌じゃないですか。でも、意外と楽しいなあと思って。これが、会社にあったら社長の神輿を担ぐのもすごく楽しんでできると思うんですよ。

開発お神輿の写真

開発お神輿の写真
色々な物の神輿を担ぐことをできるお神輿

脱、承認欲求

藤原
高橋さんの作品は、めちゃくちゃ楽しくて、気づきがあるものが多いと思います。でも、「必要じゃないもの」を作っていると、上手く稼げないなあと自分でもひしひし感じるんですよね。
高橋さん
お金に関しては、不安でいっぱいです。でも、綱渡りしているときに下を向いたら歩けなくなっちゃうじゃないですか。だから、前だけ見てやるしかないんですよ。
藤原
そこまで、必要じゃないものを作る理由ってなんなんでしょうか。
高橋さん
「これが必要だ!」ってものって、もうすでに世の中にあるじゃないですか。だから、みんなが必要だって気づいてないものを作りたいんですよね。あとは、単純にやりたいからです。やりたいことをやるのは大切。

高橋哲さんと藤原麻里菜

藤原
なるほど。私は良い物を作りたいなあと思うのですが、あまり人のことを考えないで作っちゃうんですよ……。
高橋さん
ある人が「『モテたい』という動機は純粋で、『モテたい』と思って作ったものは正しい」と言っていました。
いわゆる、「リア充爆発しろ」みたいな怨念を込めて作ったものって、本人だけが満足しますよね。でも、そういうのって、正しくないんだろうけど、良いですよね……。
他人に評価されたいと思って生きていると、評価されないと自分に満足感が得られない。人に評価されて、承認欲求を満たすよりかは、自分に評価軸を置いたほうが良いと思っています。
藤原
脱承認欲求ってことでしょうか。
高橋さん
そうです! 脱承認欲求。小説家のカフカは、ただただ趣味で小説を書いていて、死後それが評価されましたし、画家のゴッホもそうですよね。生きているうちに評価されなかったからって、それがダメな人生だったかと言うと、そうじゃないと思うんです。ゴッホはなんか大変そうでしたけど。
死ぬまで好きなことやって、やりたいと思ったことをやって、死んだなら、それはそれでいいなあと思うんです。
だから、自分がずっと続けられる環境を作りたいなと思っています。

終わりに

藤原麻里菜
高橋さん制作のペーパークラフトで作ったレトロなラジカセ風スピーカー。ものすごく可愛い。

ものづくりと承認欲求って、切っても切れない関係かもしれません。私も永遠に褒められたいのですが、褒められるために作っているかと言ったらそうじゃないのかもしれない。自分だけが満足する、そんな生き方は最高に楽しいです。

インタビューされた人

名前 高橋哲(ロックさん)
プロフィール

ネット系の新規事業やR&D周りを主軸に置く立ち上げ屋。理想と現実のギャップを埋める事と、デザインとエンジニアリングの両輪で最速でアウトプットするのが得意です。プロフィールに書く内容を悩み続ける日々を過ごす。

作品ページ http://tbd.tokyo/

高橋さんは、
「品テクマルシェ on the GREEN 2017 テクノロジーのテーマパーク」というイベントに出店されます。

品テクマルシェ on the GREEN 2017 
テクノロジーのテーマパーク

詳細 平成29年5月27日(土)~5月28日(日)
(高橋さんの出店は28日のメイカーズフリマにて)
入場無料
テクノロジーを体験して、その場でお買い物までできる面白いイベントです。他では手に入らない一風変わったものが好きな人はぜひ行きましょう!
詳細は、
https://sst-am.com/event/2512.html

プロフィール

藤原 麻里菜
名前 藤原 麻里菜
生年月日 1993年7月20日
出身地 横浜市戸塚区出身 都内在住

2013年から、YouTubeチャンネル『無駄づくり』を開始し、無駄なものを作り続ける。ガールズバーの面接に行ったら「帰れ」と言われた。

Twitter
https://twitter.com/togenkyoo

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