西川貴教 × 高田鳥場 「おしゃべりな筋肉」インタビュー第3弾

西川貴教 × 高田鳥場 「おしゃべりな筋肉」についておしゃべりしました 第三弾

2017.06.21

「西川さんはビジネスマンでも成功していた人」

西川貴教CM撮影風景

鳥場
僕も15年くらいずっとCMを作ってきていて、実はものすごいプレッシャーなんです。表面上は大丈夫な顔してますけど、内心はドキドキで(笑)。ヒットさせないと会社に損害を与える訳ですから。放送された日にツイッターを見てホッとしたりしてね。そういうホッとするような、弱い自分って無いんですか?
西川
いやいや、一緒です。
鳥場
え?一緒ですか?
西川
一緒一緒!やっぱり、すごく臆病な部分が僕の中にもあって。でも、腹を括れるかどうかの違いじゃないですか。どういうことがあっても、自分がそれを受け止める覚悟ができているか。
鳥場
そう、覚悟ですよね。この前、某社の広告展開を世界的にやっている人と会ったんです。その彼から、しびれた言葉を聞きました。それが「確信と勇気」というフレーズで、いい言葉だなって。勇気の裏側には、「ケツを拭かないと」ってことも含まれていて。
西川
みなさん、それまでに貯めてきたカードを切って勝負していきますよね。それは例えば学歴だったり、資格だったり、色々なカードだと思うんですけど。でもある程度の年齢になっちゃうと、手持ちのカードってどこかで底をつくじゃないですか。そうなった時に新たなカードを取りにいかない人が多い中、鹿毛さんは新たなカードを取りに行ってる。そこがすごく面白いな、って。
鳥場
僕は今までの手持ちカードだけでやっていたら死んじゃいますね。
西川
そう、そこは僕も同じなんです。何人も何組も、「出ては消え、出ては消え」っていうこの業態の中でも、見ていて錆びてない人って、それに備えて日々身体を作ったり、食事に気を遣ったり、別なアウトプットを考えたり、新たなカードをストックしてるんですよね。時間は有限だと思うので、どういう風に使うかってとても大事だと思うんです。ラクしようとしたり、「面倒臭い」って思い始めるとあっという間にそっちに流れちゃう。水って本当に低きに流れるじゃないですか。
鳥場
どんどん流れる(笑)。
西川
でも鹿毛さんは、その時間を使って色々な人と会ってインプットに変えてクリエーションに繋げてるじゃないですか。それは僕も同じで、「ここまでキャリアを積んだら何も怖いものないし、緊張もしないでしょ?」とか、「安泰ですね」なんて仰る方もいるんですけど、実際はビクビクですよ。「明日いなくなっちゃうんじゃないか」とか、「何も期待されなくなっちゃうんじゃないか」っていつも怯えてる。本当に常にケツに火が点いた状態でいるから、「常に新しいものを手に入れたい」っていう欲求も強い。だから、この年になってもう一度勉強することが増えていて。それって、自分の中で「新しい扉を開きたい」っていう欲求が強いのかなって。
鳥場
やっぱり、新しいステージを目指している。
西川
まさにそうで、「次のステージに行こうとしてるんだな」って。ある意味自分の中では、納税証明書をもらったような感覚というか。一応何年かはストックしておかないといけないんだけど、自分の中ではもう終わったことなんですよね。今はもう、次にどうやって自分が、この限られた時間の中で輝いたりとか、もっと次のステージに早く辿り着けるかとかを考えてる。
鳥場
それって、まさに守破離の精神ですね。最初は芸能界のルールを大変な想いをして覚えて、今はそれを覚えたうえで、今度はそれをどこかで破ろうとしているんですかね。イナズマもそうですよね?
西川
そうかもしれませんね。今は昔と違ってアーティスト主導のイベントやフェスが随分と増えましたが、とはいえ、なんていうのかな…イナズマには、ある種のフィロソフィーっていうか、信念とか、大きいテーマのようなものがあって。
鳥場
滋賀県っていう「行政」と、「アーティスト」と「ファン」をフィロソフィーで固めてるんですよね。こういうケースって珍しいですよね?
西川
そうですね。未だに、ここまで3者が組んでいるイベントって珍しいかもしれないですね。行政側は様々なクレームの一番の受け皿になる役割ですよね。その行政が主催者側にまわると、自分たちがさらにそのリスクを被ることになるじゃないですか。だから、みんなやりたがらない。
鳥場
本来は引き受ける体質にないですよね、行政側は。
西川
すごくリスクが高いことだと思います。こういう話をする時に、「おたくのイベントは県から助成金とかいただいてるんでしょ」って言われるんですけど、実際は一銭もいただいてないんです。県のイベントやPRも含めた県の取り組みに出席する時も手弁当で参加していて。知事にお会いするたびに毎回言われるんですけど、手弁当で勝手にイベントやってくれるわ収益金は寄附されるわで、「こんなにありがたいことはないです」って(笑)。その分自治体のみなさんにはリスクを被っていただいているので、これでイーブンだと思ってるんですけどね(笑)。
鳥場
そこまでになるのは最初は大変で、どこかで行政のルールだったり、業界のルールだったり、イベントのルールだったりを壊してますよね。
西川
立ち上げの時の取り組みの仕方と組み上げ方のところは、細心の注意を払ってやってきたつもりだし、あとは、どうやっても少なからず発生してしまうクレームに対して、どう向き合うかっていうところ。一般的な音楽イベントよりも、相当神経は使っていると思いますね。
鳥場
「なんでそれができるんだろう?そういうトレーニングをどこでされてきたんだろう?」って、ずっと疑問だったんですけど。この本を読んで分かりました。独立採算制の事務所だったって、それ、大きいですよね?
西川
そうですね。全部自分がやらないとダメだし。いい結果も悪い結果も自分の責任なので、腹を括るしかなかったというか。
鳥場
そのトレーニングをされてない人は、簡単にはできない。どんなアーティストでも、それは別の筋肉ですもんね。
西川
それはちょっと難しいと思いますね。レコードメーカーの人と話していても、今でこそこの体制(独立採算制)を理解していただいて、随分と賛同していただけるようになりましたけど、始めた当初は時間がかかりました。
鳥場
変な話、西川さんはアーティストでなくてサラリーマンでも大成功してる人なんですよ。
西川
そんなことないですよ(笑)。でも、だからこそ変なスキルが身についてしまうこともあって。
鳥場
知らなくてもいいことを知ってしまうとか?
西川
単にクリエイティブなことだけを考えれば、採算度外視して一歩の歩幅が大きくても大胆でいいチャレンジになったりするんですけど、踏もうとする前に、「それはこっちがどれくらいペイメントしないといけないのか?」とか、「バジェットって?」とか、コストを計算することで手前で止めちゃう、みたいなところがあって。それが自分でも嫌だったりしましたね。
鳥場
ものすごく分かる。止めている自分が嫌ですよね。本当はこういうことしたい、ああいうことしたいってあるんだけど、製作陣とコスト削減で「コレね!」って言ってる自分が矛盾してて。
西川
自己矛盾との戦いでもありますね。
鳥場
対談の最後になりますが、この本を読んだ感想をちょっとお伝えしますね。
西川
あ、そうか!僕の本についての対談でしたね(笑)。
鳥場
これ、心のストレッチ本です。スっと軽くなりました。「自分はそんなにすごい人じゃないから」って諦めてるって人が結構いると思うんです。でもこの本を読んだら、「ちょっとやってみよう!」と、ふわっと軽い気持ちで5センチくらい前に進むことができる本だって思いました。
西川
嬉しいなぁ。そういう感想は本当に嬉しいです。新しい自分に向かって一歩を踏み出すことの、少しでも後押しになれたら、この本を出した甲斐があると思えます
鳥場
もう一人、「おしゃべりな筋肉」を読んで感想文を寄せてきた人がいます。
西川
え?誰だろう?
鳥場
弊社の会長です。
西川
わっ!読んでいただけたんですね。光栄です!
鳥場
じゃあ、会長の感想文を読みますね。

西川 貴教 様
エステー株式会社
代表執行役 会長 鈴木喬

拝啓 西川さんにおかれましては、毎日お元気にご活躍のこととお慶び申し上げます。
平素は弊社社業につき大変お世話になり、誠にありがとうございます。
さて、『おしゃべりな筋肉』を拝読しました。まず最初に、強烈なインパクトある書名に圧倒されました。
そうだ、西川さんは単なるアーティストではなく、鍛え抜かれた筋肉からでき上がった人間なのだと実感しました。
「甘える力」、大いに参考になりました。世界中どこでもそうですが、共通していえることは、権力と金を持っているのは、自分よりかなり年配の人です。「甘える力」は万国共通の「人を動かす力」です。
「愛嬌がすべて」も素晴らしいと思います。「男は愛嬌」です。

人に好かれて多少の失敗も何のその、気がついたら偉大な存在になっています。
この本は、軽いノリで書かれたような体裁をとっていますが、読者の皆様は、今後の人生にとって、大きなものを得ることと思います。
「一読巻措く能わず。」感想を記しました。
今後とも一層のご活躍を期待しております。
敬具

鳥場
権力とお金を持った年輩に甘えろってことですね。僕たちは教わったことがない(笑)。
西川
すごく嬉しいです。サラっとこういうことを仰ってくださるのが格好いいですよね。
鳥場
というわけで、ありがとうございました。
西川
あ、終わりですか?
鳥場
はい、終わりです。

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