エステー宣伝部ドットコム

サブチャンネル2019.10.04

日本で最もミゲルに詳しい男、鹿毛康司(かげこうじ)に聞いてみた。

ミゲルとの出会い

鹿毛さんがミゲルに出会ったきっかけは?
2011年の東日本震災直後にCMを作ったんです。ACのCMがいっぱい流れていて、最初にCMをつくろうと思った。それで震災が起きた2週間後、ポルトガルに行ったんです。でも、当時は日本に飛行機が来なくて、チケットも全部キャンセルになってしまった。だから、韓国経由でポルトガルに行ったんです。
ポルトガル景色
ポルトガルでどうやって普通の少年を探したんですか?
現地で募集をしたんだけど、急だったから5~6人しか来なかった。しかもみんな恥ずかしがって歌えないんですよ。でも、その中にひとりドヤ顔で歌う少年がいたんです。それがミゲルでした。
CMのテーマは『日常に戻ろう』。僕たちはリスボンという1755年に津波が起きた街を背景に、普通の少年に歌ってもらいたかった。みんなにホッとしてもらいたかった。だけど、ミゲルはあまりにもドヤ顔すぎたから補欠にしたんです。ほかの2人を選んで、2人をメインの綺麗な場所で撮りました。実は何回かそれも放送したんですけどね。
ポルトガル撮影現場
一方、ミゲルは補欠だったので、監督が「これは別バージョンということで、噴水の前で撮ろう。」と言うんです。だけど、僕はその噴水じゃなくて、その奥にあるリスボンの街の前で撮ってほしかった。そこから色々押し問答があって、僕が「いいから撮ってくれ!」と言ってあの丘で撮ることになった。撮影は30分くらいだったかな?実はあの青いシャツもミゲルが普段着ている洋服。撮影のために自宅から洋服を持ってきてもらったんだ。
ミゲル
ここだけの話ですが、僕はノロウイルスにかかっていました。撮影中も下痢ぴーです。だから、撮影が終わってすぐにホテルへ戻ろうとした。そしたらミゲルがやってきて、自分のCDを渡してきたんです。「もしかしてこの少年はデビューしているのかな?」って思ったけど、そのCDは自主制作だった。その時は「もう二度と会うこともないだろうな。」と思っていたけど、それからずっと深いつながりになっていくんですね。
ミゲルはいつ補欠じゃなくなったの?
ポルトガルから戻ってきて、気が変わったんです。なんか日本の空気が少し変わっていたんだよね。商品CMは流れていなかったけど、いろんな企業が広告を打っていた。特にTwitterの空気が変わっていると思った。それでミゲルをメインにしようと思ったんです。

ポルトガルでのミゲル

ミゲルはポルトガルでどんな家族と暮らしているんですか?
お母さんはとても美しくて、優しい人なんです。お父さんは筋肉があって、消防士。あと、シャイな可愛い妹がいるんです。当時は2~3歳だったかな。撮影にも来たんだけど、僕の顔を見ると泣くんです。
ミゲルと妹
それを克服するまでにどれくらいかかりましたか?
2年くらいかな?ミゲル一家は消臭力の歌も歌えたし、僕を「コウジ!」って呼んでいた。だから、妹も「ショーシューリキ!コウジ!」と言って近づいてくれるようになった。ミゲルは妹が大好きで、とても可愛がっていた。日本に来た時も小さな子の相手をしていた。
ポルトガルでもミゲルは有名人なんですか?
ポルトガルでは『歌の上手い少年』として有名で、ちょこちょこテレビに出てたみたいなんだよね。一緒に街を歩いていると、時々「ミゲル!」って声をかけられていた。日本でいうとのど自慢に出た感じで、ポルトガルではメジャーデビューしてなかった。

日本にやってきたミゲル

西川さんと共演するために、日本へやってきましたよね。
西川さんのライブで共演するために日本へやってきた。あの少年が天下の西川貴教の横で歌う訳です。しかも大歓声の前で。ミゲルは自分がスターになったと思ったでしょうね。どこに行ってもキャーキャー言われるし。
ミゲル
急にどうしたんですか?
ミゲルの悪い所がひとつあるんだよね。一切日本語を覚えない。それがミゲルの可愛いところなんだけど。今も日本語は覚えようとしないけど、英語は話せるようになったみたい。
でも、CMでは日本語の歌詞を歌っていましたよね?
そう。それがさ、歌だと完コピできるんだよ。歌が大好きなんです、ミゲルは。
撮影現場のミゲル
普段はどうやってコミュニケーションをとっていたんですか?
当時はポルトガル語しか話せなかったから、通訳さんに入ってもらっていたんです。ただ、子供だから色んないたずらをしてコミュニケーションをとってきましたね。たとえば、僕が飲んでいるビールに塩を入れてきたり。だから僕もミゲルの飲んでいるコーラに醤油を入れました。あの頃はミゲルもよく日本に来ていたから、みんな日本に住んでると思ってたんじゃないかな?だけど、本当はミゲルが自分の休暇にあわせて日本に来てくれてたんだよ。
他にも当時のお話ってありますか?
さくらまやちゃんとミゲルは同い年で、MarMeeというユニットをやってたんだよね。まやちゃんは勉強が大好きで、いつも一人で勉強してて。だけど、ミゲルはバスの中で騒ぎまくって、あちこち動き回ってたんです。
ミゲルと鹿毛康司
誰かミゲルを止める人はいたんですか?
ミゲルはユニバーサル・ミュージックの落合さんと僕の言うことだけは聞いたんだよ。落合さんは友達だと思われてたみたいだけど、僕は父親。信頼はしてるけど、ちょっと怖かったのかな。でも、ミゲルは僕のことを『日本のお父さん』だと言ってたよ。
鹿毛康司・ミゲル・さくらまや
MarMeeと言えば、お二人とも髪型がいつもと違いましたよね?
当時のミゲルはサッカー選手のような髪型をしてたんだけど、僕は日本の男性アイドルみたいな髪型にしたかった。だから、撮影前にホテルでヘアカットしたの。本人はすごく嫌がったけど、ミゲルのお母さんが「言うことを聞きなさい!」と言って強行した。カットを終えてミゲルに鏡を見せたら、「この髪型いいね!」って言ってた。
まやちゃんには茶髪の長いウィッグをかぶってもらった。もちろんまやちゃんは黙ってかぶってたけどね。でも、その写真を見た北海道のおじいちゃんがびっくりしてたって後から聞いたんだ。

最近のミゲル

ミゲルとは今も連絡をとってますか?
たまにメッセージでやりとりしてるよ。ミゲルはポルトガルで学生をしながら、音楽プロデューサーを目指してるんだって。音楽とかビジネスの勉強をしてるみたいよ。というのもね、英語で会話しているからお互いに真実のところが喋れてないんだよね。
ミゲル
ミゲルが作った曲を聴いたことはありますか?
2年くらい前かな?ミゲルが作った曲に僕が歌詞を付けたことあるよ。その曲にはポルトガル語の歌詞が付いてたんだけど、日本語バージョンもレコーディングしたいから訳して欲しいっていうのよ。だけどポルトガル語わからないからさ、通訳さんになんて言ってるのか聴いてもらったのよ。そしたら「I love you.」って言ってますって。それでちょっといたずらしてやろうと思って、日本語バージョンは男と女の別れる歌にしたんだよ。「だから愛してる、だけど愛してる」って。
ミゲル・レコーディング

これからのミゲルへ

ミゲルとやってみたいことはありますか?
そうだなぁ、ミゲルと音楽を作ってみたいかな。ジャスティン・ビーバーみたいな曲で、シクラメンがバックボーカルとかね。きっとミゲルは「ギャラが欲しい!」って言うだろうな。
ほかには?
またミゲルと一緒にCMが作れたらいいね。

おまけ ミゲルのソロライブに呼ばれた話

ある日、ミゲルのお父さんから「今度ミゲルがソロライブをやるから、コウジを招待したい!」って連絡がきたのよ。僕はそれ見て「飛行機どうすんだ」って思ったけど、通訳さんを連れて3人でポルトガルに行ったんです。そしたら会場には500人くらいのお客さんがいて、みんな「ミゲル!ミゲル!」って呼んでるんだよね。きっとそのライブは自主制作だったと思うんだけど、ポスターとかもちゃんと作ってあってさ。

僕は客席に向かうんだけど、通訳さんが言うんだよ。「鹿毛さん、前のほうに座ってください。」って。僕は「嫌だよ。前座りたくないよ。」って言ったんだけど、「ミゲルがサプライズで鹿毛さんに歌って欲しいって言ってるんです。」と。それでライブが始まるんだけど、ミゲルがステージから「コウジ!」って僕を呼んできて。それでステージに上がったんだけど、目の前にいるのは全員ポルトガル人なんだよね。しかもいきなり音楽が始まるのよ。でも、僕は何を歌うのか知らされてない。そしたら「チカラにかえて」だったの。あの名曲よ。それでミゲルが歌いだしたんだけど、俺は歌手じゃないし歌詞も覚えてない。でも、お客さんはみんなこっちを見てる。だから、ミゲルの口を見て歌詞を思い出したんだ。

ミゲルのソロライブが終わって、僕は「ミゲルの家に行きたい」って言ったの。ミゲル一家はおしゃれなマンションに住んでいて、すごく綺麗な家だった。ミゲルの部屋には日本で撮った自分のポスターが貼ってあったよ。

この記事を書いた人

Miguel (ミゲル)
Miguel (ミゲル)
生年月日/1998年11月21日
出身地/ポルトガル セトゥーバル出身
出演CM/消臭力 / シャルダン ステキプラス / 脱臭炭 / シャルダン ボタニカル

2011年4月に放映された消臭力「唄う男の子」編 CM出演が話題を呼び、同作品がその年の第51回 ACC CM フェスティバルで金賞、第41回フジサンケイグループ広告大賞クリエイティブ部門優秀賞を受賞。
また、個人賞として、第51回 ACC CM フェスティバル タレント賞、『輝け!!第14回みうらじゅん賞』を受賞し、日本で注目される。
2013年7月には、さくらまやとのユニット「MarMee」を結成し、シングル「お気軽ウッキーラッキー」をリリース。
さらに、同年12月にはデビューアルバム「MarMee」を発売している。
2015年には地元セトゥーバルで単独コンサートを開催。
現在は、ポルトガルで学業に励む傍ら、楽曲制作など、精力的に活動中。

トリバ
エステー特命宣伝部長 高田鳥場(鹿毛康司)

「愛れな」をこよなく愛するエステー特命宣伝部長。別名は鹿毛康司(カゲコウジ)。娘のような部下花子にじじい扱いされながらも強く生きています。

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